2016年(H28) 第2回 風景
― 風景は「ネイチャ」で実施 ―
最優秀賞
「怪雲奇樹」 古賀 哲三 ( 越谷市 )
- [評]
- フランスを代表する写真家の一人ジャック=アンリ・ラルティーグは、かつて編集者に問われて、「私は、モノクロの写真は現実を解釈する一つの形であると思っています」と述べていたが、この作者は色のある自然風景をあえてモノトーンに処理することによってまさにタイトル通りの「怪雲奇樹」に仕上げている。ここには単なる植物を超えて生き物の生命力、躍動するリズム感といったものが表現されていて見事である。(評は河野和典元日本カメラ編集長)
優秀賞
「倒木とれんげつつじ」 鈴木 進午 ( さいたま市 )
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- 枯木に対してレンゲツツジの赤色が鮮やかだ。死んでしまった木に対して生命力あふれる花の対比が豊かなコントラストをもって描かれている。ここにもやはり「自然の摂理」が謳われている。評は河野和典元日本カメラ編集長)
優秀賞
「水 景」 本間 静子 ( 所沢市 )
- [評]
- なんとも素晴らしい造形美ではないか。人が描こうとして描けるものではない色と形。特に波紋の円形は驚異的に美しい。それにしてもこの自然の美しさをすくい上げた作者の造形感覚は賞賛されて余りある。(評は河野和典元日本カメラ編集長)