2016年(H28) 第3回 風景
― 風景は「ネイチャ」で実施 ―
最優秀賞
「朝陽に輝く」 本間 静子 ( 所沢市 )
- [評]
- 作者によれば、早朝の多摩川という。自然風景の大家は、「美しい光景は朝か夕方の斜め光線に限る」という。多摩川の広い河原の中からこの限られた水辺に射し込む朝陽による金色と岩の黒、白く反射する水の三色の構成が美しい。この場面を見つけた作者の審美眼と、このように構成した造形力が素晴らしい。 (評は河野和典元日本カメラ編集長)
優秀賞
「雨後の仲間達」 鈴木 進午 ( さいたま市 )
- [評]
- 色といい、形といい、そして作者が名付けた通りの寄り添ったその姿の重なり具合といい、とてもしゃれている。この描写──絶妙な被写界深度による立体感──の見事さは、画面構成は言うに及ばず、レンズと絞り値の選択にある。評は河野和典元日本カメラ編集長)
優秀賞
「波紋」 安藤 弘子 ( 三芳町 )
- [評]
- 〈ネイチャー〉部門ながらそれを突き破るような個性的で美的感覚に溢れる新鮮な描写である。1950年代ドイツのオットー・シュタイナートが提唱し植田正治、石元泰博、東松照明、一村哲也、新山清らが参加して、日本でもちょっとしたブームとなった「主観主義写真」を彷彿とさせる。(評は河野和典元日本カメラ編集長)