2016年(H28) 第2回 自由
最優秀賞
「ビーナス誕生」 安藤 弘子 ( 三芳町 )
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- 泥にまみれながらのバレーという。倒れ込んだ一瞬を捉えているが、その肉体の優美な姿は、有名な円盤投げ選手の彫像のようだ。見事なのは選手のポーズだけではない、この一瞬のシャッターチャンスを逃さず捉えた作者の運動神経の良さだ。当初、バックの観客の映り込みや、立ち姿の選手の足や手はないほが良いと思われたが、両者ともこの場の臨場感と緊張感には必要であった。(評は河野和典元日本カメラ編集長)
優秀賞
「仁王あわれ」 飯岡 隆雄 ( 春日部市 )
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- すごい形相の仁王である。「記録」が写真の最大の特性ならば、写真を通じて「発見」する力は写真の大きな特長だ。よく見れば仁王の顔が真ん中で割れているではないか。とすれば、この赤は血か。(評は河野和典元日本カメラ編集長)
優秀賞
「凝視」 本間 静子 ( 所沢市 )
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- 赤い紙に巻かれて燃える線香は当然眼を引くが、バックの円い穴から突然現れこちらを見やる女性とカメラを構える男性、さらには魚?靴下?が飛ぶような姿もあって、なんだなんだこの画面は、と不思議さに驚くばかり。(評は河野和典元日本カメラ編集長)